@abetmhr Twitter 2010

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@abetmhr による2010年内のつぶやきをまとめたもの。

映画

  1. マシュー・ヴォーン「キック・アス」 特殊能力の無い冴えない主人公と、復讐のために悪人と戦う親娘が絡む話。アメコミ原作でトンデモ無い設定だが、演出とテンポの良さで非常に面白い。最近、観た中では一番。キャラは全員ハマっているが、特にヒット・ガールがカッコ良すぎる。 #cinema
  2. ジョセフ・コシンスキー「トロン:レガシー」 父親を助けにゆく息子の話だが、正直睡魔に襲われた。彩度の少ない暗い世界で、メリハリの無いストーリーを展開されると辛い。音楽や、バイクのスピード感などは良かった。CGは圧倒的に増量だが、旧作ほどの衝撃は無し。 #cinema
  3. マイク・ミッチェル「シュレック フォーエバー」 幸福に飽きたシュレックが、騙されて失った大切なものを取り返しにゆく話。ストーリーは王道でCGの出来も素晴らしいし、猫もカワイイ。だが、何故か地味な印象が残る。工夫はしてあっても目新しさを感じないからか。 #cinema #anime
  4. 中村誠「チェブラーシカ」 色々な人を助けるチェブラーシカとゲーナ。どうしてもオリジナルのロシア版と比べてしまうが、昔の独特な感じを出すのは流石に無理か。マッタリ感は同じだが、現代の子供には厳しい気がする。シャパクリャクの理不尽な意地悪をもっと観たかった。 #cinema
  5. 児玉徹郎「くまのがっこう」 くまの12人兄弟の末妹が、友達のために行う小さな冒険。これは、思わぬ良い作品。キャラは3D、背景2Dだが、色が綺麗でアニメーションがまったりした雰囲気に合っている。演出も出来が良い。 #cinema #anime
  6. リドリー・スコット「ロビン・フッド」 自由を得る戦いのために無法者になった男の物語。長めの上映時間も退屈しないで観ることができる。演技や演出が普通に良いからだろう。いかにも中世らしい戦い方が面白い。ラッセル・クロウは結構ロビンが似合っていると思う。 #cinema
  7. 阿部記之「劇場版 BLEACH地獄篇」妹と仲間を助けるために地獄へ乗り込む主人公。原作は殆ど読んだこと無いし、TVアニメも観たことないが、関係無く楽しめる。ストーリーは単純。だが、何と言ってもアクションが凄い。特に、手描きのエフェクトが迫力あって良い。#cinema #anime
  8. 重田敦司「ボトムズ ファインダー 」 地の、上と下の者が協力してお姫様を助ける話。ストーリーは普通だが、アクション場面は見応えあって良くできている。上映時間が短い所為もあって、あっと言う間に終わってしまう。だが、格闘シーンだけのために観ても損は無い。 #anime #cinema
  9. 森田芳光「武士の家計簿」 算盤しか能が無いが、真っ直ぐにブライドを持って生きた男と、その家族の物語。この監督らしい抑えた演出で、あくまでも淡々とストーリーが進んでゆく。結構面白かったが、感情移入できないと退屈なだけかもしれない。 #cinema
  10. 山崎貴「SPACE BATTLESHIP ヤマト」ベタベタなストーリーだが、ベテラン俳優の演技は良い。演出や、キムタクの演技は普通。ヤマトのデザインは悪くないし、CGも頑張っているところは出来良好。細かい所を気にしなければ、長めの上映時間だが退屈しない。 #cinema
  11. キム・ギドク「うつせみ」 存在を消す事によって成就する愛。前半も面白いが、後半の意外な展開が良い。ラストが、面白すぎる。賞を取ったのも納得。今まで観たギドク作品中では一番の傑作。しかし、この監督の映画に登場する男は、何故か家事の得意なやつが多い。 #cinema
  12. キム・ギドク「絶対の愛」 愛のために狂気に陥ってゆく男と女。整形手術がモチーフだが、欲望や不安のために自己のアイデンティティを失ってゆく悲劇は普遍的なものだろう。脚本と演出のアイデアは相変らず個性的。閉じた円環の物語になる事によって非凡な作品になっている。 #cinema
  13. キム・ギドク「サマリア」 三部に分けて、登場人物三人の生き方を描いてゆく。独自の表現によって分かり難いところもあるが、演出が面白くて飽きないで見る事ができる。この監督は、現実の過酷さから何とか登場人物たちを救おうとしているように思える。 #cinema
  14. パク・チャヌク「復讐者に憐れみを」姉を救うための行為がきっかけとなって、次々と復讐が復讐を呼んでゆく。無慈悲に登場人物が死んでゆき、誰も救われていないように見える。きっと、映画が終わった後も暴力の連鎖が止まってはいない。緊迫と非情の支配する復讐三部作一作目。傑作。#cinema
  15. キム・ギドク「コーストガード」 誤射をきっかけに、狂気に蝕まれてゆく軍隊と周りの人々。狂気の演出が少しステレオタイプの様な気がするが、演技は良い。この監督の、どの作品も女優が頑張っている。見ごたえあるのはそのせいか。 #cinema
  16. パク・チャヌク「渇き」再見だが、やっぱり面白い。前半エロくて、後半コメディーに見えるのは同じ。ホラーは、トンデモなく残酷になればなる程、笑いを誘う。改めて、女優の演技が上手いのがわかったのと、演出も良く考えてあるのを確認した。最後に勝ったのは、母親か。 #cinema
  17. キム・ギドク「ブレス」声の出ない死刑囚。四季の部屋のなかで歌い、死刑囚と愛を交わす女。妻との愛を取り戻そうとする夫。恋人の囚人。設定の独特さが面白い。演出が斬新、演技も良い。この監督の才能を感じる。でも、主人公は家族の復活のためのダシにされただけのような気もする。 #cinema
  18. キム・ギドク「リアル・フィクション」 撮影時間4時間という、ニセドキュメンタリー風物語。ある男の焦燥と暴力を描く。12人の監督が演出しているのも凄いが、撮影の速さがスピード感につながっていて、意味のある方法になっている。アイデアが豊富でセンスがある監督なのだろう。 #cinema
  19. デイビッド・イェーツ「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」宿敵を倒すために、分霊箱を求めて旅をする主人公一行。ひたすら痛めつけられる主人公達。今回は何時になくダークな展開で個人的には面白かった。原作未読だが、PART2のカタルシスに期待。 #cinema
  20. 鈴木卓爾「ゲゲゲの女房」 貧乏漫画家に嫁いだ主人公の生活と夫婦間の愛情を、ひたすら淡々と描く。クドカンの演技は悪く無いと思う。アニメーション部分がとても良い。売れ残りの本と原稿、即買い占めたかった。しかし、背景についてはちょっと気になった。 #cinema
  21. シルヴェスター・スタローン「エクスペンダブルズ」 信念と仲間との絆のために、200人の軍隊に戦いを挑む男達。アクション場面は、流石にカッコイイ。頭カラッポで観るべき、オールスター勢揃いのバカ映画だとは思うが、もう少し手応えのある敵の方が面白かったような気もする。 #cinema
  22. 工藤進「マルドゥック・スクランブル - 圧縮 - 」不幸な少女と、とても便利な改造生物兵器とのコンビが敵と闘う。原作未読なので設定が分かり難いが、主人公が本当に信頼できるものを見つける話。グロに耐えられれば、戦闘場面などは面白いので退屈しない。 #cinema #anime
  23. ロドリゴ・コルテス「リミット」 箱に閉じ込められて埋められた男の脱出劇。最初から最後まで狭い棺内の描写で通したのは潔い。全編退屈しなかったのは、脚本の力だろう。ただ、ドラマとして見た場合、主人公と観客に大事な何かを与えないまま終わっているのが気になる。 #cinema
  24. 佐々木芽生「ハーブ&ドロシー」 有名な現代美術コレクターである夫婦のドキュメンタリー。狭いアパートで、好きなことを楽しくやって生きてゆくだけで、偉大な結果を残すことができた幸福な人生。映像は、夫妻の純真さをストレートに表現している。 #cinema
  25. 五十嵐紫樟「装甲騎兵ボトムズ Case;IRVINE」 戦場で心に傷を負った男が、安息の地へ帰り着こうとする物語。雰囲気が80年代風だが、ストーリーやテーマは面白い。正直、ボトムズについて詳しいことはわからないが、地に足をつけて戦うのはリアルで良い。 #cinema #anime
  26. ピエール・コフィン、クリス・ルノー「怪盗グルーの月泥棒 3D」 泥棒の主人公が、盗みでは手に入らなかった大切なものを獲得する話。女の子などのキャラはカワイイし退屈はしないのだが、脚本をもう少し考えて欲しい。キャラの心情の変化が上手く伝わってこない。 #cinema #anime
  27. 日向朝子「森崎書店の日々」 主人公の、人生やり直しを縦糸にした神保町紹介映画。ラスト以外は、ほとんど変化の無い日々が続く。主人公の雰囲気は神保町に合っていて良いが、もう少し演出に工夫が欲しかった。とりあえず、舞台の古本屋には住み込みで店員になりたい。 #cinema
  28. トム・ディチロ「ドアーズ/まぼろしの世界」 自らの才能によって寿命を縮めた天才と、そのバンドのドキュメンタリー。色々、未見の映像があって面白かったが、ジム・モリソンの声はやはり素晴らしい。ナレーションも音楽を邪魔していない。またドアーズを聴きたくなった。 #cinema
  29. 今敏「パプリカ」人々の妄想と欲望によって、夢と現実が混交してゆく物語。観るのは何度目かだが、やっぱり面白い。夢によって現実が浸食されるのは、想像(創造)によって創られる作品世界に、それだけのパワーがあるということか。改めて、惜しい才能を亡くしたものだ。#cinema #anime
  30. 松本理恵「ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?」孤独の果に世界に復讐を誓った男と、それを止めようとする少年とプリキュア達。子供向けにしては、結構マトモなストーリーとドラマで驚いた。小児にわかるのか? #cinema #anime
  31. 古橋一浩「機動戦士ガンダムUC episode 2 赤い彗星」歴史の必然や法則に逆らって、愛する者を守ろうとする少年の話。冒頭に、親切な前作の解説があるので観てなくても大丈夫。正直、会話場面でちょっと退屈だったが、ストーリーと戦闘場面は普通に面白い。#cinema #anime
  32. 瀬々敬久「ヘヴンズ ストーリー」 罪を犯した者と、罰を求める者達の葛藤劇。4時間半が全く長く無い。緊張感ある画面と、登場人物の存在感によってダレることがない。重いテーマだが、エンターテイメントとしても成り立っている。しかし、山崎ハコの演技のうまさには驚いた。 #cinema
  33. 吉田喜重「ろくでなし」 当て所ない青春を彷徨う青年の物語。正直、かなりイタいテーマとストーリーだが、わかりやすくて作品に入り込みやすい。流石に、デビュー作なので後年のような美しさは無いが、この監督らしいセンスをすでに感じる。しかし、津川雅彦が若すぎる。 #cinema
  34. 吉田喜重「戒厳令」 北一輝と二二六事件を描いた物語。思想はデカいが、本当はちょっとヘタれでMっぽい北と、これまたヘナチョコな憲兵のコンビが面白い。前衛さは少なめだが、演出はいつもの通り。しつこいが、一柳の音楽はここでも素晴らしい。 #cinema
  35. 吉田喜重「人間の約束」 老人問題をモチーフにして、人間の尊厳について考える作品。監督が13年ぶりにメガホンを取った作品だが、演出が緻密で説得力がある。これなら、誰でも感動できるのではないだろうか。細野晴臣の音楽は、一柳ほどの鋭さはないが充分シーンに合った良い音だ。 #cinema
  36. 吉田喜重「告白的女優論」三人の女が、女優である自分を語るという告白劇。心理劇中心で地味な演出だが、しっかりした美意識に支えられたカメラワークなどで緊張感が出ている。監督が、何をどのように表現すれば良いが分かっている。それと、何度も言っているが、一柳慧の音楽は良い。 #cinema
  37. 緒方篤「脇役物語」 万年脇役の、主役獲得と恋人をめぐるロマンティック・コメディーだが、脚本・演出・演技を考え直して欲しい。ヒロインの演技が少し良かったが、コメディーにしてはテンポが良くない。松坂慶子は、少しふくよかになったが好みだ。 #cinema
  38. アレハンドロ・ ホドロフスキー「エル・トポ」製作40周年、カルト映画の傑作。モグラと呼ばれる男の人生を描いた物語。前半のガンマン対決部分の前衛さと、面白さは時代を超えて変わらない。ラストの悲劇は、自分を含んだ苦しむ者達を天に送って次世代にバトンを渡したのだろう。 #cinema
  39. 吉田喜重「甘い夜の果て」 欲が生きる原動力の男と、愛を求めて叶えられない女達。競輪場で、グルグルとバイクを走らせ続ける男が物語を象徴する。感動を拒むような、唐突な画面転換とラストは何時も通りだが、そういう所は小津安二郎の影響が大きいような気がしてきた。 #cinema
  40. 藤森雅也「おまえうまそうだな」 絵本原作、恐竜親子の人情話。思っていたより良い出来で、ベタだが泣ける話になっている。原作は未読だが、シンプルな画で子供・大人両方楽しめる良作。特に、主人公の子供の頃のエピソードが良く出来ている。 #cinema #anime
  41. ルイ・マル「死刑台のエレベーター」(ニュープリント) 動けない男、彷徨う女、破滅に向かう若者達。ジャンヌ・モローの美しさ、マイルスのトランペットのカッコ良さ。映画館で観るのは初めてだが、大画面だと面白さ倍増。やっぱり名作。 #cinema
  42. 瀧本智行「スープ・オペラ」 ある孤独な独身女性の人生の一コマ。NHK朝の連続ドラマといった趣だが、普通に面白い。演出・演技が、微妙に雑な気がしないでも無い。しかし、思わず住みたくなる古い家と、ブスカワイイ猫が出てくるのでOK。 #cinema
  43. 李相日「悪人」 色々な意味で行き詰っている男と女の犯罪と愛。深津絵里を始め、演技が良いので見ごたえのある作品になっている。救いの無い話に見えるが後味は悪く無い。ラストは泣ける。今年は犯罪をモチーフにした秀作が多い気がする。 #cinema
  44. 小池 健「REDLINE」 ストーリーは、とてもシンプル。作画で観せるアニメ。アニメーションは凄いしスピード感があって、だれたところも無い。冒頭のレースは本当に面白い。しかし、軍隊出動部分は削ってレースだけにした方が良かったかも。 #cinema #anime
  45. 吉田喜重「エロス+虐殺」 現在と過去が錯綜する、愛と革命の夢物語。日本のアバンギャルド映画の傑作。今回は短縮板だが、観るのも3度目なので終わるのが早く感じる。上映後の、監督のトークも面白かった。今回の特集上映は、全部ニュープリントらしい。 #cinema
  46. 吉田喜重「女のみずうみ」 ストーリーは、脅迫される女と脅迫する男のありふれた話。それを、コントラストの強いスタイリッシュな画面で観せてゆく。ヌーベルバーグっぽいカットが多い。独立プロ時代の白黒作品は、この監督の頂点だろう。 #cinema
  47. 吉田喜重「水で書かれた物語」 能舞台のような演技で進んでゆく、母子の愛と欲望の物語。実験的な演出と、独自の画面構成の美しさ。一柳慧の音楽がカッコ良い。上演後、監督と岡田茉莉子さんと握手して、サイン本(小津安二郎の反映画)をゲット。 #cinema
  48. 吉田喜重「日本脱出」 ツイて居ない男が、悪事に巻き込まれて自滅してゆく話。オープニングに出て来る岡本太郎と、武満徹の音楽がカッコ良い。色々な事件が次々に起こるので、この監督の作品中では、退屈しないで観れるものになっている。 #cinema
  49. 吉田喜重「嵐を呼ぶ十八人」 造船工場に流れ着いた、ろくでなし共18人が起す騒ぎ。思っていたより抑えた演出で、大袈裟な感動場面は無し。あくまでも自分の美意識を優先させる意思を感じる。この頃の作品でも、監督独特の構図が面白い。 #cinema
  50. ジャン=ピエール・ジュネ「ミックマック」 ある男が仲間と共に、父を殺した地雷と、自分の頭に撃ち込まれた弾丸を造った兵器会社に復讐する話。「アメリ」の監督らしく、独特の演出とテンポで面白く観せてくれる。全編にユーモアが溢れているので深刻にならずに楽しめる。 #cinema
  51. プリート・パルン&オリガ・パルン「雨のダイバー」 ダイバーの男が潜ろうとする。女が寝ようとする。どちらも上手くゆかない。シュールで静かに物語が進んでゆく。このままマンガにして、ガロにでも掲載出来そうだ。ここまで、アニメーション・フェスティバル作品。 #cinema #anime
  52. ウロ・ピッコフ「ディアロゴス」言いたい事を、ハイスピードでやりたいように表現している。CGで、精緻な画像が出来るようになるほど、こういう一見出鱈目な事をしたくなるのか。 #cinema #anime
  53. 大山慶「HAND SOAP」 平凡な日常を独特の質感で描く。正直、気持ち悪さはNo1。しかし、この感触は現実の気持ち悪さでもある。 #cinema #anime
  54. クリスティアン・アンドリュース「ラビット・パンチ」 苛立つ少年の足掻きと、小さいけど残酷で決定的な結末。描線の荒さがテーマを良く表している。 #cinema #anime
  55. 植草航「向ヶ丘千里はただ見つめていたのだった」 誰かに自分を見て欲しくて、ひたすら足掻く主人公。これだけ、他の短編アニメと違う日本的萌え系のデザイン。過剰な動きが面白いが、実はテーマも手法も割と伝統的。 #cinema #anime
  56. ダニエル・ランドクイスト「ボリス」 タイコを叩き続ける男と、我慢出来なくなって、それを止めようとする村人。ストーリーは残酷だか、ユーモアとテンポで楽しく観ることができる。 #cinema #anime
  57. ヂョン・ユミ「ダスト・キッド」ある女性の部屋に、自分に似た小人が現れる。捨てても、すぐに現れる分身に、自分自身を認められるかどうかを試されているのか? #cinema #anime
  58. デイヴィッド・オライリー「プリーズ・セイ・サムシング」 猫とネズミの夫婦話が、チープな3DCGで語られる。この人は、U2のPVなんか作っていて結構メジャーらしい。元々、リアルなCGを作っていたが、池田亮二を聴いて現在の作風になったみたいだ。 #cinema #anime
  59. 和田 淳「わからないブタ」 奇妙な豚と家族の物語。と言ってもストーリーらしいストーリーは無い。反復と間の面白さで観せてくれる。イメージ・フォーラムで全作品の上映会もあるらしいし、これからこの人のブームが来るか? #cinema #anime
  60. イゴール・コヴァリョフ「フライング・ナンセン」 ある男が、北極だかどこかへ探検するフェイクドキュメンタリー。何だかよくわからない中に、ユーモアがある。ここから、アニメーション・フェスティバルBプログラム。 #cinema #anime
  61. 三池崇史「十三人の刺客」 残虐な領主を討つ十三人のサムライ達。上映時間2時間20分が1時間半位に感じた。ツッコミどころはあるが、時代劇では今年一番面白いかも。リメイクだからか、監督の持ち味か、タルいシーンが無かった。それにしても、小弥太は不死身過ぎ。 #cinema
  62. 水島精二「劇場版 機動戦士ガンダム00」 異性体とだって話し合えば分かり合えます、という話。このテーマで、このエンディング、ガンダムならではだろう。ファンに言わせれば、これはガンダムでは無いらしいが。戦闘場面は、相変わらず目粉しい。退屈はしなかった。 #cinema #anime
  63. マノエル・ド・オリヴェイラ「過去と現在 昔の恋、今の恋」 ある館で繰り返される、奇妙な愛憎劇。不在の異性しか愛する事が出来ないというのは、何か現代的でもある。この監督は初見だが、巨匠と呼ばれる人は妥協が無い。使用人の男が良い味を出していて好きだ。 #cinema
  64. 熊澤尚人「君に届け」原作のエピソード突っ込み過ぎで、作品に入り込み難い。演技は置いとくとしても、もう少し脚本と演出を練り込んで欲しかった。時間が無くて、慌てて撮ったみたいなシーンがある。映画を観て、原作の面白さの大半が爽子の独り言だった事に改めて気付かされた。 #cinema
  65. ドン・ハーツフェルト「あなたは私の誇り」 不幸な男の人生、第二部。ヨブ記のような受難劇に見えるが、主人公は神に助けを求めることは無い。恨むことも悲しむことも無く、全てをそのまま受け止めている。そこが、感動を生む原因だろう。短編アニメ、ここまで。 #cinema #anime
  66. ドン・ハーツフェルト「きっとすべて大丈夫」 ある不幸な男の人生の物語。これ以上無い、シンプルな線画で描かれている。それが逆に崇高さを浮かび上がらせる。実写部分の美しさが、ブラッケージを思い出させてくれた。 #cinema #anime
  67. ブルース・ビックフォード「このマンガはお前の脳をダメにする」   フランク・ザッパのお抱えアニメーターが作るメタモルフォーゼ。センスは70年代だが、普通に面白い。 #cinema #anime
  68. デイヴィッド・オライリー「RGBXYZ」 都会に出た少年が悪と戦う。徹底的にチープな3DCGが素晴らしい。これもまた逆転の発想。最初、どうなることかと思ったが、終わってみると面白かった。 #cinema #anime
  69. ヨアキン・コチナ、クリストバル・レオン、ナイルズ・アタラー「ルシア/ルイス」 ある少年と少女が交流する物語。部屋を丸ごと使った立体アニメーション。これもアイデアが良い。自分でもやってみたくなる。 #cinema #anime
  70. ペトラ・フリーマン「タッドの巣」 少女の心に潜む幻想を描く油絵アニメーション。独特の質感が面白くて、観ていて飽きない。 #cinema #anime
  71. アンドレアス・ヒュカーデ「愛と剽窃」 有名なキャラクターが次々と現れる、メタモルフォーゼによるアニメーション。スピード感があって、動きと色のセンスが良いので退屈しない。 #cinema #anime
  72. ジェレミー・クラパン「スキゼン」   隕石によって、91cmずれてしまった男の孤独。3DCGの欠点をうまく活用して表現している。短編はアイデアが大事なのが良くわかる。 #cinema #anime
  73. 山村浩二「頭山」 頭に木の生えた男の話。やっぱり、この人は上手い。アニメーションの特質を活かし切っていて、伝えたいことが良くわかる。傑作は、最初の30秒でわかる。この作品も同じ。ここから、アニメーション・フェスティバルの短編アニメ。 #cinema #anime
  74. フランシス・F・コッポラ「テトロ」 家族の愛憎と和解の神話劇。オープニングの映像がカッコイイ。最初の30秒で傑作だとわかる。ヌーベルバーグのような美しい白黒画面と、独特な演出。主役のビンセント・ギャロの演技も良い。上演後に、観客から拍手有り。名作。 #cinema
  75. ニールス・アルゼン・オプレブ「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」 国家組織を巻き込んだ戦いも終わりを迎える。サスペンス調が戻り、なんとか納得出来る形でラストを迎える。さすがに、最後は面白く締めてくれて良かった。でも、続編作る気も有りそうだ。 #cinema
  76. ニールス・アルゼン・オプレブ「ミレアニアム2 火と戯れる女」 トンデモ親子の愛憎劇編。主人公の過去が暴かれて、人物相関図がわかってくる。それは良いが、イマイチ緊迫感に欠ける気がする。ラストは、ツッコミ入れたくてしょうがない。1と3の、繋ぎの章。 #cinema
  77. ポール・W・S・アンダーソン「バイオハザードIV アフターライフ」 お馴染み、ゾンビとのバトルアクション。前作もゲームも知らないし、大量のツッコミどころがあるにもかかわらず、結構面白い。タルい描写を削れるだけ削っているせいか?とりあえず、主人公カッコイイ。 #cinema
  78. ルノー・バレ、フローラン・ドラテュライ「ベンダ・ビリリ」 コンゴのストリートから生まれたバンドのドキュメント。"身障者"などという言葉を吹き飛ばす、彼等の音楽の素晴らしさ。素晴らしく個性的で、才能のある面々。リッキーがコンゴの大統領なら良かったのに。 #cinema #music
  79. ジョナス・メカス「リトアニアへの旅の追憶」 「ロスト…」の直後に観ると、すごくわかりやすい。画面が美しいし、独特の素早いカット割がカッコ良く感じる。母の深い皺。猫。沼。懐かしい故郷。個人的には、ヘルマン・ニッチを見ることができて嬉しい。 #cinema
  80. ジョナス・メカス「ロストロストロスト」 3時間の日記映画。断片の集まりだが、観ているうちに気持ち良くなってくる。後になるほどカメラワークがうまくなってゆく気がする。第3リールが一番面白い。Joe Jonesの変な楽器(?)を見ることができてよかった。 #cinema
  81. ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリー二「世にも怪奇な物語」 ポーが原案の、愛、善と悪、孤独の話。ジェーン・ホンダは良い女。ルイ・マルが一番面白い。フェリー二は、独特の茶目っ気がある。再見だったが、怖さより監督の美意識や個性の方を強く感じた。 #cinema
  82. 篠崎誠「東京島」 孤島に閉じ込められた男女のシリアスなサバイバル、かと思いきやドタバタコメディだった。と言っても、笑いに徹する訳でも無く、ただただ緊張感の無い中途半端なシーンが続く。意味不明の展開で、何を表現したいのか分からない。石井輝男に作り直してほしい。 #cinema
  83. 荻上直子「トイレット」 バラバラになりそうな家族が、バアチャンをキッカケに少しづつ癒されて、絆を深めてゆく話。テーマがわかりやすくて、笑もあり感情移入しやすくなっている。この監督の作品中、一番面白かった。クール。 #cinema
  84. 藤咲淳一「ルー=ガルー 忌避すべき狼」 近未来、管理された社会で起きた連続殺人。そこから始まるミステリーの様なお話。脚本と演出とアクションとか、色々考え直して欲しい。映像として形が整っていても、魅力が無くては観ているのが辛い。 #cinema #anime
  85. 石井輝男「黒線地帯」 麻薬と売春の組織を追う記者の話。削りすぎる位に無駄を削った、スピード感のある展開なので退屈は無し。ラストは、主人公よりヒロインの方がカッコ良い。 #cinema
  86. 石井輝男「徳川女刑罰史」 3つの話で出来たオムニバス。これまた、ストーリーはオマケでひたすらエロ・グロの拷問・刑罰シーンが続く。最後の刺青師の話が一番面白いが、オープニングとラストの、取って付けた様な教訓には笑ってしまった。 #cinema
  87. 石井輝男「女王蜂と大学の竜」 ヤクザの娘と、特攻くずれの男が敵対する組織をやっつける話。ストーリーに何のひねりも無いが、アクションを単純に楽しめば良い。三原葉子は、やっぱり色っぽい。 #cinema
  88. 石井輝男「異常性愛記録 ハレンチ」 ストーカーの変態ダメ男に付きまとわれる女の話。オープニングがカッコいい。やたらに出てくる目・鼻・口のアップと、分割画面が異常性を際立たせる。男の気持ち悪い演技が素晴らしい。 #cinema
  89. 石井輝男「やさぐれ姐御伝総括リンチ」 悪い奴らは、全員お仕置きよ!という事で、池玲子が素晴らしすぎる。ストーリーはあって無きが如し、無意味な大量の裸、エロ・グロの嵐。これで傑作にしてしまう監督に脱帽。 #cinema
  90. 石井輝男「猛吹雪の死闘」 雪の山荘で、強盗三人組と闘う宇津井健が若い。みんな微妙な演技だし、ツッコミどころも満載だが、この監督独自のノリで退屈しない。ヤッホー。 #cinema
  91. 石井輝男「大悪党作戦」 まさに痛快アクション劇。何の説教臭さも無く、テンポ良く進んでゆく。宍戸錠他、みんな若い。途中、挿入される由利徹の何の意味も無いエピソードが良い。 #cinema
  92. ジェリー・ブラッカイマー、ニコラス・ケイジ、ジョン・タートルトーブ「魔法使いの弟子」 「ファンタジア」がネタ元の魔法使い同士のバトル。可もなく不可も無い出来。ニコラス・ケイジは味があるが、主人公をもう少し魅力的に出来ないか?モップのダンスは面白い。 #cinema
  93. 原恵一「カラフル」 主人公が、生きてゆくために必要なものを発見してゆく物語。ゆっくりしたペースで話が進んでゆくし、演出も抑えたものになっている。だか、それ故に日常のありふれた事柄がドラマチックに感じられるようになる。背景美術が素晴らしい。 #cinema #anime
  94. エルヴィン・ライザー「続・我が闘争/勝者と敗者」 ニュルンベルク裁判によって、ナチスの悪業が暴かれてゆく。ヒトラーの出番はほとんど無し。彼の部下達の罪と、戦争後の結末。ナレーションが日本語なのは分かりやすいけど、個人的には原語が良かった。 #cinema
  95. エルヴィン・ライザー「我が闘争」 ナチスの誕生から敗戦までを、実写フィルムで辿る反戦ドキュメンタリー。スウェーデンで1960年に製作されたものなので、細かいツッコミ所はあるかも。ヒトラーの出番は割と少なめ。ポーランド関係が多目。基本的に淡々と映像が進んでゆく。 #cinema
  96. 小林義則「きな子~見習い警察犬の物語~」 誰が観てもフツウに楽しめる動物ドラマ。主人公が成長する話なので、犬の訓練はあくまで背景に過ぎない。所長の娘役の演技がとても良いので、何割か面白くなっている。色々、ツッコミどころはあるだろうが、きな子がカワイイのでOK。 #cinema
  97. 若松孝二「キャタピラー」 どう見ても乱歩の「芋虫」と同じ設定だが、この監督の作品なので政治色が前面に出ている。耽美的な部分はあんまり無し。はっきり言って寺島しのぶの演技が全て。脚本・演出は普通だ。白黒時代のような緊張感はもう望めないのか。 #cinema
  98. ハラルド・ズワルト「ベスト・キッド」 長めの上映時間だが、フツウに面白くて退屈しない。意外にジャッキーの演技が渋くて良い。しかし、ヒロインより主人公の男の子の方がカワイイのは如何なものか。とりあえず、無及比放 (wu ji bi fang)。 #cinema
  99. ミリアム・トネロット「ネコを探して」 猫をモチーフにした、割と社会派のドキュメント。アニメと組み合わせて親しみ易く作ってあるが、シリアスな話題も含んでいる。でも、猫はやっぱり可愛い。何故、パンフレットには公害の部分が除かれているのだろう。 #cinema
  100. トーマス・アルフレッドソン「ぼくのエリ 200歳の少女」 抑えた演出と静かな風景、主役二人の演技が心に残る。哀しさと残酷さに溢れた作品だが、ラストのプールシーンはちょっと笑ってしまった。しかし、不粋なボカシを入れるのはもうやめて欲しい。 #cinema
  101. クリスチャン・カリオン「フェアウェル」 国際政治という大波に翻弄されながら、愛する者のために意地を通した男の話。国を動かすより、家族に理解される方が難しそうに見えるのが面白い。主人公は、不倫したりして結構ヘタレ。だけど、演技が渋くて良い。 #cinema
  102. ホセ・ルイス・ゲリン「シルビアのいる街で」 或る女性の面影を求めて、ひたすら街を彷徨うイケメン・ストーカーの青年。それだけの話なのに、考えられた画面構成と誇張された環境音によって、緊張感を途切れさせない。思ったよりも良い作品だった。 #cinema
  103. ハル・アシュビー「ハロルドとモード 少年は虹を渡る」 人生に目的を見つけられない少年が、自由に生きる老婆に大切なものを教えてもらう話。とにかく、モードのキャラが素敵すぎる。ユーモアがあるので、実は深刻なテーマなのに後味良く観終わることができる。 #cinema
  104. フィリップ・ノイス「ソルト」 中弛みなくアクションが続くので、退屈しない観ることができる。黒髪の似合う主人公が徹底的に強いのと、世界を全滅させかねないことをやっているのは24みたいだ。ラスト観ると、バリバリに続編作る気がありそうだな。 #cinema
  105. ディーン・デュボア、クリス・サンダース「ヒックとドラゴン」 演出と演技が素晴らしい。テンポも良くて、だれるところが無い。ドリームワークスで感動できたのは、久しぶりな気がする。ラストもあれでOK。2Dで観てしまったが、3Dで観直すべきか? #cinema #anime
  106. アミノテツロ「昆虫物語みつばちハッチ」 ストーリーは分かり易いが、演出をもう少しテンポの良いものに出来なかっただろうか。観客に寝てる子供がいた。ハッチと女の子は可愛かったので惜しい。アリのキャラは好み。 #cinema #anime
  107. 黒澤明「七人の侍」 春に、満員で観ることができなかったのでリベンジ。やはり、映画館の大スクリーンで観ると素晴らしい。改めて構図の素晴らしさに感動した。何度も観ていると、前半の出来の良さがわかってくる。上映後に拍手が起きていた。 #cinema
  108. アレクサンドル・メドヴェトキン「幸福」 幸福を掴もうとする農夫が主人公のドタバタコメディー。ドリフみたいな仕掛けと、老神父などのキャラが立っているので面白く観ることができる。主人公が居眠りする場面で、ちょうど観客がイビキをかき始めて笑ってしまった。 #cinema
  109. ヤコフ・プロタザーノフ「アエリータ」 ソ連初のSF映画だそうだが、火星人の衣装と美術が、いかにもロシア・アヴァンギャルドぽくて素晴らしい。ストーリーは、主に男女の愛憎をモチーフにしたコメディーで、SF部分は主人公の妄想。 #cinema
  110. ジガ・ヴェルトフ「カメラを持った男」 独自の映像言語を創造する、という冒頭の宣言に意気込みが感じられて良い。さすが傑作と呼ばれているだけあって、現在でもアバンギャルドと言える作品だ。これが、公開された当時はどんな受け止められ方だったんだろう。 #cinema
  111. ジガ・ヴェルトフ「11年目」 前作に比べて、カメラアングルや演出が進歩しているのが良くわかる。これくらいになると、現代にも通じる、映画らしい表現によって作られて居るのでわかりやすい。機械の動きやシルエットがカッコいい。 #cinema
  112. クリストファー・ノーラン「インセプション」 脚本・演出が良いので、最後までだれる事なく観る事ができる。この手の、夢をモチーフにした作品は解りにくくなる事が多いが、それも無い。ラストもあれで良いと思う。細かい矛盾は気にしない。 #cinema
  113. ジガ・ヴェルトフ「世界の六分の一」 プロパガンダ用のドキュメンタリー映像だが、この頃はパンができる様になってきて、表現の幅が拡がっている。今では、当たり前の演出も当時はとんでもなく前衛的だったんだろう。 #cinema
  114. ジガ・ヴェルトフ「キノプラウダ No. 1-9」 革命に夢を抱いてた頃の映像版新聞。この頃の、不自由なカメラや機材で、なんとか映像表現を工夫しようとしている気持ちが伝わってくる。後になるほど、面白い演出がでてくる。 #cinema
  115. 高畑勲『赤毛のアン グリーンゲーブルズ への道』 大きな画面と音量だと、新たな面白さがある。改めて思うが、なんて豪華な制作スタッフだろう。オマケの小冊子が結構豪華な内容。しかし、母親に連れてこられてた子供達は楽しめたのだろうか? #cinema #anime
  116. 米林宏昌「借りぐらしのアリエッティ」 全体的には地味なストーリーだが、誰にでも薦められる良作。特に、前半で家の中を冒険する部分はとても面白い。主人公は可愛いし、お父さんはカッコいい。小人の家が、住んでみたいと思える物になっている時点で成功作だろう。 #cinema #anime
  117. ルイ・シホヨス『ザ・コーヴ』 ドキュメンタリー映画としては、普通に面白い。この手の作品では、主張のために演出・編集するのはよくある手法なので半分フィクションとして観るべきだ。しかし、ILMが関わっていたのには笑った。 #cinema
  118. 若松孝二「性の放浪」 ある男が蒸発して彷徨う物語。犯罪に手を染めたりして深刻な話のはずなのに、どこかコミカルで後味がそんなに悪くない。でもやっばり、この監督らしく政治の匂いがする。 #cinema
  119. 平山秀幸「必死剣鳥刺し」 久しぶりの時代劇で、ひたすら地味だったが、退屈はしない。盛り上がりは無いが、演技が普通に良いので印象は悪くない。しかし、観客の平均年齢、異常に高いな。 #cinema
  120. リー・アンクリッチ「トイ・ストーリー3」 1から2、2から3と後になるほど面白くなる作品は珍しい。脚本と演出はいつも以上に良い出来だし、CGも完成度が高い。ピクサーは、ラセターいる間は大丈夫だ。トトロ出たのには笑った。 #cinema
  121. リュック・ベッソン「アデル/ファラオと復活の秘薬」 宣伝のような女版インディー・ジョーンズでは無く、ゆるさを楽しむB級コメディーだ。テンポが良いので、期待さえしなければ退屈はしない。 #cinema
  122. ダリオ・アルジェント「四匹の蝿」 色は綺麗だし、演出も面白い。だが、あんまり怖く無くてコメディー色が思いの外強かった。しかし、音がデカくて割れてるので驚いた。 #cinema
  123. ジョン・ヒルコート「ザ・ロード」 原作の雰囲気は守られていると思う。何しろ地味な作品なので演技が大事だが、それも大丈夫だった。救いのない話だという評を見るが、これほど希望のある話は無い。どんな極限状態でも″火″が守られていると言うのだから。 #cinema
  124. 山田篤宏「ハッピーエンド」 ストーリーは、ほんとにベタベタなラブコメで、「映画の常識をことごとく破らない」というコピーのとおり。もう少しテンポが早い方が良くないだろうか?主人公は、メガネかけてる方がかわいい。 #cinema
  125. セルジュ・ゲンスブール「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」 叶う事の無い、哀しい、すれ違いの恋の話。デジタル・リマスターのせいか映像が瑞々しいし、若いバーキンの容姿が素晴らしい。それと、ワンコがカワイイ。 #cinema
  126. 舛成孝二「宇宙ショーへようこそ」 フツウに面白い。主人公の子供達も可愛いし、声の演技が予想よりリアルに感じた。宇宙のシーンは楽しいけれど、地上の景色の方が地球上でも他の惑星でも魅力的だ。 #cinema #anime
  127. アレン・ヒューズ、アルバート・ヒューズ「ザ・ウォーカー」 文明の滅びた世界の座頭市。「華氏461度」もネタ元だろう。低予算ぽい作りだが、主役のおかげで観ることのできるものになっている。前半、どうなるかと心配だったが、後半盛り返す。#cinema
  128. 北野武「OUTRAGE」久し振りにヤクザ映画を観た気がする。退屈しなかったし、初期作品のような無慈悲な暴力描写は良いのだが、演出の雑さが生きてなくて、文字通り雑なだけに感じる。役者の顔は良い。スタッフロールが血の色なのはGOOD。音楽も、鈴木慶一でOK。 #cinema
  129. 小島正幸「ピアノの森」 予想外に面白くて儲け物。こういう音楽をモチーフにした作品は、音が良いと何割り増しかでリアルに感じる。登場人物がイヤミに感じられないのが、印象を良くしている。誉子のキャラが好き。#cinema #anime
  130. 片渕須直「エースコンバット 04」 ゲーム内ムービーだそうだが、紙芝居方式の一人語り。 このゲーム、こんなストーリーだったのか。他と毛色が変わっていて、かえって面白い。 #cinema
  131. 片渕須直「アリーテ姫」 久し振りに観たが、「マイマイ」と続けて観ることによって、同じものが流れているのを感じた。それは、想像力と現実との闘いみたいなものだと思う。それにしても、この会場は音が良い。#cinema #anime
  132. 片渕須直「マイマイ新子と千年の魔法」 オールナイトで片渕須直特集。「マイマイ」は、新宿ミラノで観て以来2度目。会場には、30 回観たという人がいた。この監督の作品は、とにかく真面目に作ってある。だから、真面目に観ようという気になる。#cinema #anime
  133. 中島哲也「告白」最近の日本映画としては、久々に見応えがあった。ある教師の復讐劇。行くところまで行かないと浄化されない者達の愛憎劇でもある。何の希望も無い結末のようだが、ラストのスタッフロールに挿入される空が救いを示していると思う。Borisの音楽がとても良かった。#cinema
  134. 亀井亨「ねこタクシー」 カンニング竹山の演技が思ったよりも良くて、しみじみした作品になっている。しかし、動物出てると、それだけで観てしまう。とにかくミースケカワイイ。#cinema
  135. マイク・ニューウェル「プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂」 期待しないで観たら結構面白かった。展開早いが、中弛みも無いし、ディズニーらしい王道ストーリー。主人公が飛ぶところは、ゲームが思い出されて懐かしい。#cinema
  136. リー・ダニエルズ「プレシャス」 徹底的に不幸な話だが、演出のせいか、それほど重く暗い印象がない。役者ではない登場人物も含めて、演技が良いので見る価値のある作品になっている。#cinema
  137. イエジー・スコリモフスキ「バリエラ」初期3部作のなかで一番面白い。前衛的なのに、予想のつかない展開と、画面の美しさのせいで全く退屈しない。この監督の作品で最初に観るならこれだろう。#cinema
  138. イエジー・スコリモフスキ「身分証明書」 監督初作品。やっぱり、演出を工夫しているのが良くわかる。主人公(監督)の心の彷徨を描いた作品だが、同時代のフランス映画のような難解さはない。#cinema
  139. クシシュトフ・キェシロフスキ 「ふたりのベロニカ」 やっぱり、この監督の作品は光が美しい。ストーリーは地味だか、主人公の演技だけでも見る価値有り。それにしても主演女優はイイ女だ。#cinema
  140. クシシュトフ・キェシロフスキ「トリコロール/赤の愛」映画は、脚本・演出・演技がちゃんとしていれば観たあとに良い気分になれる、という見本。主人公と元判事は、大人の愛というやつだろうけど、あんな形でラストになるとは。#cinema
  141. 粟津順「ブランゼット」CGがリアルになるほど実力の無さがわかってしまう。脚本や演出が大事だという事を再認識させられた。前作「ネガドン」は面白かったのに。
  142. ポール・ グリーングラス「グリーン・ゾーン」普通に面白いアクション・スリラー。戦闘場面は迫力有り。ただし、モチーフが「ハート・ロッカー」とかぶっているのと、主役がカッコ良すぎて単純な正義漢にしか見えないのが気になる。
  143. ジョニー・トー「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」哀愁に満ちた、男の復讐劇。色々突っ込みどころがあるが、主役の渋さと三人組のキャラで魅せてくれる。アクションも普通に良いが後半は確かに都合良すぎるか。
  144. クシシュトフ・キェシロフスキ「トリコロール/青の愛」 ある女性の喪失と恢復の物語。この監督、光の使い方がうまい。この作品では青色がとても印象深い。昨日の、ジジェク映画講座に出てたから観たけど、観てよかった。
  145. クシシュトフ・キェシロフスキ「トリコロール/白の愛」 情けない男が、振った女の愛を取り戻す話。男の愛はかなり屈折している。主人公の演技が良いので、突っ込みどころ満載でも感情移入し易い。
  146. ソフィー・ファインズ「スラヴォイ・ジジェクによる倒錯的映画ガイド」 映画をモチーフにした精神分析。ヒッチコック、リンチ、タルコフスキー。「映画は、現実よりリアルである。」「夢に耐えられなくなった者が現実に戻るのだ」
  147. ラデュ・ミヘイレアニュ「オーケストラ!」 笑って泣ける人情劇。演出や演技にテンボがあるので退屈しない。ラストの演奏がとても素晴らしいから後味も良い。
  148. ルイ・レテリエ「タイタンの戦い」 あまり期待してなかった分、思ったより楽しめた。サソリとの戦いは迫力あって良い。この監督は、物理的な戦いの描写は上手いが、魔法が絡むと迫力がなくなる。どうしてもオリジナルと比べてしまうが、別物として観るのが良いだろう。3Dで観る必要無し。
  149. マーティン・スコセッシ「シャッター・アイランド」 途中で結末が読めてしまったが、デカプリオの演技と、演出は結構良かった。とりあえず飽きることはない。ところで、この映画の宣伝方法は間違っていないか?
  150. シェーン・アッカー「9 <ナイン>~9番目の奇妙な人形~」 CGの出来は普通。テンポもまあまあ。「アーサーと 魔王マルタザールの逆襲」を観た直後だったのでその分面白かったかも。マシンのデザインや美術は良かった。
  151. リュック・ベッソン「アーサーと 魔王マルタザールの逆襲」前作よりCGのレベルは上がっていると思うが、いまいちテンポが悪いような気が。3部作の2作目だからしょうがないか。
  152. コーマック・マッカーシー「ザ・ロード」ひたすら重くて暗いが、面白くて一気読み。極限状態で最後まで守るべき大事な物は何か?いつまでも火は運ばれてゆく。
  153. 片山一良「いばらの王 King of Thorn」原作漫画は、読んでいないが、展開が早くて飽きないで観ることが出来た。設定は複雑だが、テーマはシンプル。3Dと2Dの融合はうまくいっていると思う。
  154. それにしても、「息もつけない」はあれだけ下品さと残酷さが充満した世界なのに、後味が悪くないのが凄い。嫌な物が残らないで哀しさだけが残るのは、作品の品の良さが原因だろう。そこが、監督の才能か。
  155. 劇場版 文学少女」 原作を読んでないと登場人物の複雑な性格がわからないかも。そこが、この作品の面白い所だと思うので惜しい。画もキレイだし声優の演技も良いので余計に もったいない。
  156. ヤン・イクチュン「息もできない 」始まった直後から暴力と暴言が絶え間なく続いてゆく。極限状態に置かれた二人のラブストーリー。韓国の監督は何故こんなにパワーが有るのか。傑作。
  157. 劇場版 銀魂 新訳紅桜篇」 思っていた以上に見応えがあった。最初と最後以外は、ギャグ少なめ。エリザベスが結構活躍するのが嬉しい。観客は、女性が8割。
  158. TRIGUN Badlands Rumble」久しぶりにヴァッシュを観たけど、90年代と雰囲気変わっていない。普通の面白さ。トライガン知らない子には面白さが通じているのだろうか。
  159. アリス・イン・ワンダーランド」 ティム・バートンにしては毒が無い。背景はとても美しい。チェシャ猫がカワイイ。
  160. クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁」を観てきた。普通に面白い。お下劣さ控えめで、ギャグも少なかったような気がする。
  161. スコリモフスキは「アンナと過ごした4日間」を観るまで知らなかった。 一言で言えば、ストーカーのキモいおっさんの話なのに、段々主人公の冴えないオジサンに感情移入してしまう。
  162. スコリモフスキがイメージフォーラムにくる。「アンナと過ごした4日間」が予想外に面白かったので、全作鑑賞予定。
  163. マイレージ、マイライフ」退屈はしなかったけど、このイマイチ感は何だ?主役の演技のせい?
  164. 第9地区」のスラム、本物だった。道理でリアルな訳だ。
  165. 第9地区」面白い。構成が良いせいなのか、演出が上手いのか、だれることなく最後まで観ることができる。気持ち悪い宇宙人が最後には…。
  166. 銀座に「七人の侍」観に行ったら、売り切れだった。ショックだった。 代わりに「やさしい嘘と贈り物」を観た。若い監督なのに手堅い演出で明るい結末ではないが、少しだけ慰められた。

  1. こうの史代『平凡倶楽部 』 地味に楽しい仕掛けの詰まった漫画エッセイ。テーマや作風は、日記風あり、前衛あり、萌えあり、とバラバラなのだが、すべてに作者の人となりが良く出ている。「古い女」が発表時のままの体裁で載っているのが嬉しい。 #book #comic
  2. 稲毛恍『古書ハンター』 古書マニアの生態を描く短編集。古来、マニアネタの小説はバルザックを始め多数あるが、この作品の登場人物は微妙に癖のある者ばかり。ミステリー仕立ての表題作と、苛酷な経験をした男の晩年を哀悼する「古書仲間」が面白い。 #book
  3. 滝本竜彦『僕のエア』 幻想彼女によって、現実に目覚めてゆく主人公。いつもの通り、登場人物はダメ人間ばかり。どの作品をみても、主人公はずっとこのままなのだろうと思える。この作者、テーマは同じでも良いが、違う切り口を考えないと、これから創作が厳しいだろう。 #book
  4. 滝本竜彦『超人計画』 作者の引きこもり生活に基づいたエッセイ風小説。幻想やらクスリやらで、全力で現実逃避する作者の健気な日常が微笑ましい(訳では無い)。でも、所謂私小説家というのは、多かれ少なかれこんな人達ばかりだから、ある意味正統派かも。 #book
  5. 滝本竜彦『ネガティブハッピー・チェーンソーエッジ』 謎のチェーンソー男に戦いを挑む少女と、付き添いの主人公。女にハッキリした形の敵がいて、男はやる気なく受身で戦いを手伝うだけなのが哀しくも面白い。形としては、真っ当な青春のモヤモヤを描いた物語。 #book
  6. 滝本竜彦『NHKにようこそ!』 引きこもり青年と、悲観少女の青春小説。何年か前に放映されていたアニメ版を、たまたま観たので読んでみた。大きな流れと印象的なエピソードはほぼ同じ。アニメにできない薬や宗教関係の話が有り。登場人物達のダメさに共感できれば、面白い。 #book
  7. 西尾維新『零崎人識の人間関係 零崎双識との関係』 主人公と"呪い名"六名との戦い。なんだかよくわからない戦い方で決着がついてゆく。敵方が根本的な間違いをしでかしているので、戦闘がギャグにしか見えない。登場人物の掛け合い漫才を楽しむ作品。 #book
  8. 野村美月『“文学少女”見習いの、卒業』誰も悪くないのに、事件が起きてみんなが傷ついてゆく。取り返しはつかなくとも、前に進んで行くしか無い。このシリーズでずっと繰り返されていたテーマはこういうことだと思う。ところで、ある登場人物の研究対象がボノボというのに笑ってしまった。#book
  9. 湊かなえ『告白』 ストーリーは、だいたい映画と同じだが、告白体の文章のせいで登場人物の心理がわかりやすい。内容の深刻さに比べて、とても読み易い文章だ。ただ、韓国映画の復讐譚を観た後だと、恐ろしい事に生ぬるく見える。 #book
  10. 津野海太郎『電子本をバカにするなかれ』 本の電子化を、完全肯定も完全否定もしないで、冷静に特質とあるべき姿を探る。今ある本の形がなくなる事も無いが、数や権威は落ちてゆかざる負えない。しかし、人々の持つ考えや物語はメディアがどうなろうが何らかの形で続いてゆく。 #book
  11. 萩原魚雷『活字と自活』 本を中心に、生活・身辺の事などを緩めに語るエッセイ。高円寺住まいの著者は、本を読むために生きているような人だが、好きな事だけやってゆくにはどうすれば良いかわかっている。すごい事が書いてある訳では無いが、何故か気になる本だ。 #book
  12. 西尾維新『零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係』 戯言シリーズ外伝。タイトル通り零崎人識と、まわりのキャラとの関係が描かれる。一応、京都連続殺人事件の真相がわかるのだが、正直どうでも良い。何時ものように、重さの無い、何も残らない文章。だけど、何故か読んでしまう。 #book
  13. イアン・サンソム『蔵書まるごと消失事件』紛失した一万五千冊の本を、取り戻そうと奮闘する新米図書館司書の話。慣れない土地で、失敗ばかりする主人公のドジっぷりが笑いどころだが、脇役の個性も読みどころ。本紛失の謎も、一種愛ある結末で終わる。 #book
  14. ボストン・テラン『音もなく少女は』 苦難と悲劇に立ち向かう女達が、叙事詩的な文章で描かれる。シンプルなストーリーだが、登場人物の心情を深く表現しているので心に残る作品になっている。一作目に次ぐ傑作だと思う。しかし、どの作品でも登場する女の強さが印象深い。 #book
  15. 八木沢里志『森崎書店の日々』 キャラの設定は少し違うが、ストーリーは映画とほぼ同じ。続編として書き下ろされた、主人公の叔父の別れていた奥さんが帰ってくる話の方がドラマがある。どちらも、普通の人々の少しだけ波乱のある生活を淡々と描く。 #book
  16. クリス・アンダーソン『フリー』 いまさらながら、読んでみた。フリーという販売戦略の解説書。基本的に言っていることは間違っていないと思う。ネット上の世界では特に妥当性があるだろう。それにしても、作者が関わっていた雑誌Wiredには、90年代にお世話になったな。 #book
  17. 吉田喜重『小津安二郎の反映画』 静かなアバンギャルドとしての小津映画。物語なき物語、映画文法の違反、映画のまやかしに対する疑念、映像の暴力に対する懐疑。少しづつ、ずれてゆく反復。反物語としての「東京物語」。吉田監督の小津へのリスペクトが良くわかる。 #book
  18. 三田格『裏アンビエント・ミュージック1960-2010』 アンビエントと呼ばれる音楽スタイルのディスクガイド続編。"裏"というだけあって、アンビエントとは思えない様な作品もある。最近になるほど、知らないアーティスト・作品が増える。Lou Reedもアンビエント。 #book #music
  19. 横田順彌『古本探偵の冒険』 明治末から大正期位までの、オモシロ本エッセイ。誰も見向きもしない本に価値を見出す所が読みどころ。この手の探書話に良くあるように苦労話が多いが、著者はどう見ても楽しそうだ。 #book
  20. 菊地成孔、大谷能生『M/Dマイルス・デューイ・デイヴィス3世研究』 マイルスの生涯を多角的な方面から詳述した本。流石に、770ページは読むのに時間が掛かった。主観だけでは無くて、楽理面からも分析しているので読み応えがある。マイルス、聴きたくなってきた。 #book
  21. 森絵都『カラフル』 映画とは、各登場人物の性格や、表現の掘り下げ方が違う。そのせいで、読後の印象が映画とは変わってくるが、これはこれで面白い。どちらが良いとは一概には言えないが、早乙女君の描き方は映画の方が優れていると思う。特に、肉まんの場面。 #book
  22. 姜尚中 、玄武岩 『興亡の世界史 第18巻;大日本・満州帝国の遺産』 満州帝国が、後の日本・韓国に与えた影響を、両国における2人の大物政治家を通して語る。日韓の政治が、いかに共通の出自をもっているかがわかる。同じテーマが日中間にも設定出来ないものか? #book
  23. アウグスト・クローチェ『イタリアン・プログ・ロック』 イタリアのブログレバンドの詳細なカタログ。90%以上知らないバンドばかり。追加されている日本人のエッセイが、昔のレコード収集の苦労と楽しさを語っていて興味深い。オマケCD付き。 #book #music
  24. 中里介山『大菩薩峠01』 人生の無常を描く大河小説。ニヒルな机竜之介、案外ドジでダメなところがある。反面、自分より達人を見て、敵わないと悟る賢さもある。しかし、島田虎之助は強過ぎる。主人公と共に脇役が魅力的。ストーリーは、まだ始まったばかり。 #book
  25. 西尾維新『猫物語 黒』 つばさは、如何にして障り猫になったかという物語。いつものように無駄話が長い。そこを面白がることができるかどうかが評価の分かれ目か。登場人物が痛いのもいつも通り。盛り上がりもあまり無し。でも、何故か読んでしまう。 #book
  26. 菊地成孔、大谷能生『アフロ・ディズニー』 映画、音楽、ファッションによるポップカルチャー史。全能感を与えるメディアとしての映画館・レコードなどによって、二十世紀はひきこもりの幼児文化の時代だった。視覚と聴覚の根本的な差異について、改めて意識させられる。 #book
  27. 森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』 ある少年の、一夏の冒険と初恋のファンタジー。ただし、主人公は程よく変な奴なので、甘ったるい話にはならない。著者の今までの作品とは毛色が違うが、それなりに面白い。 #book
  28. 支倉凍砂『狼と香辛料XV 太陽の金貨(上)』 そろそろ最終巻。主人公二人の旅も終わりに近づいて、ハッピーエンドかと思いきや、もう一波乱あるか⁈今回は、恒例の甘々シーンは控えめで、アクション無し。ストーリーは経済中心。この方が面白い。 #book
  29. バルザック『グランド・ブルテーシュ奇譚』 4つの短編と1つの評論。表題作は、ボーの短編を思い出させる佳作のホラー。他は、愛情、欲望、真実の話。評論は、訳者の宮下志朗ならではのセレクトで、バルザックの先駆的な部分が興味深い。出版業界って昔から変わっていない。 #book
  30. 宮下志朗『本を読むデモクラシー』 この著者得意の、読書行為を探る歴史の旅。主に、近世や近代のフランスと日本が舞台。聞き書きによって、年寄りから読書体験を集める試みが面白い。ほとんど残ることの無い、細部によって歴史は作られている。 #book
  31. 菊地成孔、大谷能生『東京大学のアルバート・アイラー 東大ジャズ講義録・キーワード編』 "ブルース"、"ダンス"、"即興"などのキーワードと、対談で音楽の仕組みを探ってゆく。やはり、下方倍音列の話が面白い。存在しない仮想の音で謎が解けるのは、数学の虚数を思わせる。 #book
  32. 菊地成孔、大谷能生『東京大学のアルバート・アイラー 東大ジャズ講義録・歴史編』 ジャズを中心に、20世紀音楽の歴史を、いくつかのエポックメーキングによって説明してゆく。『憂鬱と官能』と内容の被る部分が多いが、「全ての歴史は偽史である」という注釈さえ忘れなければ面白い。 #book
  33. 出久根達郎『[大増補]古本綺譚』 古本にまつわる物語とエッセイ。新しく追加された部分より、やっぱり旧版からあった話の方が面白い。特に、「狂聖・葦原将軍探索行」が傑作だ。 #book
  34. 飯野友幸 編著『ブルースに囚われて』 "ブルースとは何か"についての論文集。黒人が演ってなければブルースでは無いのか?「白さ」や「太平洋」との関係、純粋なブルースが存在するのかなど、初心者には面白い。詩の分析も参考になった。 #book #music
  35. 菊地成孔、大谷能生『憂鬱と官能を教えた学校 下』 モードやポリリズムなどをネタにして、理論化とその限界について相変わらずラリった話が続く。理論化によって、なぜ気持ち良い音になるのかが、ある程度はわかる。でも、結局気持ち良さの根拠はわからない。 #book
  36. 新美南吉『おじいさんのランプ』 新しいものが出てきたら、古いものはキッパリ捨てて前進することが大事だという教訓話。でも、古いものを決して否定はしていない。ほとんどのランプは割られることなく残ったのだから。抒情的な文章が美しい。 #book
  37. 万城目学『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 作者得意の、動物が絡んだチョット不思議な人情話。このレベル以上で作品を創ってくれれば、末永く読んでゆく価値が有りそう。ところで、マドレーヌ夫人てブスネコなのか? #book
  38. ドノゴトンカ 創刊前夜号」 辻潤の特集があったので買った京都の雑誌。辻潤のダダみたいな書画を、山本精一との対話によって解説しているのが面白い。"しよざいない辻潤氏"という写真が、彼を良く表していて気に入った。記事は、"低人"辻潤についてうまくまとまっている。 #book
  39. 菊地成孔、大谷能生『憂鬱と官能を教えた学校 上』 バークリー・メソッドを中心にした、20世紀商業音楽における音楽理論。著者の一人が神経症でラリっているので、独特なノリで話が進む。ややこしいスケールやコードの理屈がかいつまんで説明されている。そこら辺が面白い。 #book
  40. 山本精一『ギンガ』 作者サイン本なのだけど、一緒に付いていたイラストがあまりにバカバカしいので、つい買ってしまった。内容もゆるい脱力系のエッセイ。作者の出す音も、良い意味で力の抜けているところがとても好きだ。 #book
  41. ダシール・ハメット『ガラスの鍵』 ポリシーが、あるのか無いのかわからないアウトローの物語。報告文調の淡々とした文体が傑作と言われている理由のひとつなのだろう。久し振りにハメットを読んだが、訳文に古さを感じるので、そろそろ新訳を出しても良いのでは? #book
  42. 中原昌也『12枚のアルバム』 相変わらずの芸風で対談をやっている。ここに出てくる音楽がわかる読者はほとんどいないと思われるが、わかってもどうなるものでもない。しかし、中原昌也ほど古いタイプの作家はいない気がする。 #book
  43. 万城目学『ザ・万遊記』 軽い日記風エッセイ。正直、スポーツと渡辺篤史はどうでも良い。この著者、十年後に小説書いているのだろうか。面白いネタを思いつかなくなったらお終いかも。 #book
  44. 野村美月『“文学少女”恋する挿話集 3』 このシリーズに登場するキャラの今昔を物語る。いつもの様に、登場人物が悩んで生きてゆく王道の少女小説。文学の薀蓄が少な目なのがチョット残念。 #book
  45. ボストン・テラン「凶器の貴公子」 神話的構造の迷宮物語。文章は読み易くなっているのに、読み進むのに時間が掛かったが、それは前作に比べて登場人物の個性が弱いせいだろう。全体の構造はしっかりしているので、読後は満足感がある。 #book
  46. ボストン・テラン「死者を侮るなかれ」 暴力の散文詩。相変わらずの語り口だが、前作より地味な設定のせいか読むのに時間が掛かった。ストーリー親娘のキャラは、とても良い。 #book
  47. 大口孝之『コンピュータ・グラフィックスの歴史』 主にエンターテイメントの世界における、CGの歴史をまとめた日本ではほとんど唯一の本。映像関係の人なら常識として知っておいて欲しい知識ばかりだろう。 #book
  48. ボストン・テラン『神は銃弾』 最初、文章が読み難く感じたが、一旦入り込むとどんどん引き込まれてゆく。キャラの造型が優れているのが読ませる要因だと思う。徹底的に暴力的な世界なのに、ラストで救われた気持ちになる。#book
  49. 巻上公一『声から極楽』 音楽を自由なものとして捉える著者の視点には賛成。この人とも意見が合うと思ったら、やっぱり同世代だ。ジョン・ゾーンがやってるコブラの詳しいルールを初めて知った。ホーミーは生で聴いてみたいものだ。 #book
  50. 大塚英志『大学論』 自分の手で新しいカリキュラムを作ってゆくのがとても楽しそうだ。すぐに役に立たないことでも、学ぶ意味も価値もある、というのは賛成。作者と同年齢なので、共感できる所が多い。#book
  51. 鹿島茂『パリ、娼婦の館』 19~20世紀始めにかけての、パリにおける売春の歴史。現在の風俗は、ほとんど百年前のパリで発明されていた。資本主義が発達し、同じ状況になれば同じことを考えつくという歴史の法則がここでも当てはまる。 #book
  52. 畑中洋太郎『直感でわかる数学』数学の本質を、くだけた文章で説明してくれる。数学は、抽象や論理ではなく、世界の中にある具体的な例と直感で理解するというのと、厳密で無くとも近似値で充分というのは賛成だ。ところで、サインの歴史の説明は少し間違っていないか?#book
  53. 近藤譲『音を投げる』 音楽の構造や本質に関する論文とエッセイ。歴史をふまえて、現代音楽が生まれた必然性を説明し、音楽と伝統との関わりや、音楽の可能性について考えている。論旨は納得できたし、概ね賛成。#book
  54. 田口久美子『書店員のネコ日和』 某大型書店ベテラン書店員による、猫と本のエッセイ。本には猫が良く似合う。本屋の苦労話は、経験から、どうしても共感してしまう。(豆知識)耳がV字カットされているネコは避妊済。#book
  55. 渡辺京二『黒船前夜ロシア・アイヌ・日本の三国志』 日本で近代が始まる直前の、ある意味無垢な人々の姿。昔の日本は良かったと思わせてくれる、いつもの渡辺京二節。失われた共生の可能性を考えさせられて面白い。#book

コミック

  1. 羽海野チカ『3月のライオン 5』 主人公が、周りに影響されて心の空洞が少しづつ埋まってゆく。ひなの苦難を救おうとするまで成長したのだが、雑誌に載った最新回を読むとチョット救い方がズレてるような気が…。しかし、キャラの魅力は変わらない。この巻も面白かった。 #comic
  2. 佐藤タカヒロ『バチバチ 六』ライバルの一人との一番。お互いの意地と意地がぶつかり合う。それによって、ライバルとの理解を深める主人公。すでに主人公は孤独では無くなっている。このまま挫折無く進んでゆくのか。そこが、このマンガが傑作になるかどうかの分かれ道かもしれない。 #comic
  3. 佐藤タカヒロ『バチバチ 伍』 相撲教習所で、新たなライバル達に出会う主人公。大きな試合は無くて、人物紹介の巻。さて、これからどう盛り上がってくれるか。 #comic
  4. 佐藤タカヒロ『バチバチ 四』 王虎との大一番、取り直しの末に勝負が決まる。同部屋、先輩力士の熱戦もあって、次の展開へと進む。ストーリーの進み方も王道だ。ということで、主人公の小細工の無さが気持ち良い。 #comic
  5. 佐藤タカヒロ『バチバチ 参』 いよいよ、敵役との対決。客も含めて、周りは敵だらけ。理解してくれる少数の人達の声援をバックに闘う。しかし、敵は予想以上に手強い。勝負の行方は?というわけで、不器用だけど真っ直ぐな主人公がいかに成長してゆくかを楽しむ作品。 #comic
  6. 佐藤タカヒロ『バチバチ 弐』 厳しくも、温かい先輩力士たちの荒っぽい歓迎を受けて、自分の居場所を見つける主人公。悪どく強い敵役も現れて、世間から一斉に非難を浴びながら初試合に備える。いよいよ、盛り上がってきた。主人公も確実に成長してゆく。 #comic
  7. 佐藤タカヒロ『バチバチ 壱』 熱血相撲マンガ、その壱。主人公が相撲をやるようになる理由が描かれる。とてもマトモで正統なスポ魂物だと思う。相撲部屋にはいった主人公の物語が、これから始まる。 #comic
  8. 森薫『乙嫁語り 2』 実家の親子が嫁を奪い返そうとするアクション有り。でも、基本は生活の細々したこと。先祖代々伝えられた刺繍の模様が、歴史を超えて人々の結び付きを確認させてくれる。登場人物がみんなちゃんと生きていると感じさせてくれるのが、この作者の良い所。 #comic
  9. 森薫『乙嫁語り 1』 十九世紀英吉利の次は、同じ頃の西亜細亜。ある家に嫁いだ年上の嫁、って夫12歳、嫁20歳というのはこの作者の趣味全開だ。たしかに、この時代ならありうることだろうが。物語は、生活描写を中心に淡々と進んでゆく。生活の細部が良く描けていて面白い。 #comic
  10. 河合克敏『とめはね! 7』 おばあちゃんの、かな書道講座が面白くてためになる。それにしても、かな書の良い・悪いがサッパリわからない。繊細で、バランスとれているのが優れているのかもしれないが、細かい所は秀作とそれ以外の区別がつかない。 #comic
  11. 河合克敏『とめはね! 6』 買うのを忘れていたので、早速買って読む。新しいライバル出現で、かな書の世界に突入。書道甲子園とか、ほとんどスポコン。でも、物語は淡々と続く。何時もの通り目立たない主人公。書道蘊蓄も少な目。 #comic
  12. 榎屋克優『日々ロック 1』 ロックに命をかける(つもりの)、あるヘタレな少年の物語。基本ギャグだと思うが、絵の酷さをぶっ飛ばすパワーで突っ走る。手描き文字のしょぼさが、返って良い味出してる。京都精華マンガ科卒では出世頭なのでは? #comic
  13. 椎名軽穂『君に届け 12』 ラブラブは続くよ何処までも。今巻は、風早と爽子父との対決、ちづ・あやねコンビ結成裏話など。2人の仲が進まないのもいつも通り。作者は、何をもってゴールだと考えているのだろうか? #comic
  14. 大島弓子『グーグーだって猫である』1〜5 映画にもなっていた猫エッセイマンガ。飼っている猫が、一匹からドンドン増えて十数匹になるまでのお話。猫好きとして気持ちは良くわかるし経験もあるが、こりゃ色んな意味で大変だろう。 #comic
  15. 村野守美『オサムとタエ』 場所も時代もよくわからないが、とある小さな漁村の懐かしい風景と、純朴で人懐こい人々。主人公のオサムは典型的悪ガキ、タエは程よく田舎娘で良い感じ。悪人も居ないユートピア。一本の毛を、大人含めてみんなで探している場面は平和で微笑ましい。 #comic
  16. 福満しげゆき『生活』 以外とマトモに終わってる。狭い場所のセコい戦いだが、作者の作品中では一番面白い。しかし、変なやつばかりいる町だ。 #comic
  17. TAGRO『変ゼミ』 これまた、相変わらずのヘンタイぶり。これもアニメになったが、内容はほぼ原作どおり。演出がチョット新房監督っぽい。 #comic #anime
  18. 紺野 あずれ『こえでおしごと4』 この巻は、主人公のラブコメ話。いつもよりは、エロ度が控え目の印象だが、恥じらいが少ないせいだろう。しかし、これがアニメになるとは思わなかった。大丈夫か? #comic
  19. coco『今日の早川さん3』 最近、読んでいる小説が血生臭い物ばかりなので、ほのぼのしたマンガを読んでみる。内容は今まで通りだが、収納で悩んでいたり、本の薀蓄話は分野を問わず面白い。 #comic
  20. ひぐちアサ『おおきく振りかぶって』15巻 今回、試合は無し。目標設定用紙が面白い。これ野球マンガだが、広い意味での教育を考える作品ではないか?モモカンて、良い先生(教育者)だ。#comic
  21. 椎名軽穂『君に届け 11』 相変わらずの、最強ラブラブカップル。恥ずかしいほど真っ直ぐな、このマンガを読み進めることができるのは、主人公の素直な性格が現実離れしたものだからかもしれない。#comic

音楽

  1. MANDARA BAND「曼陀羅組曲」 70年代英国B級シンフォ。紙ジャケの日本版。以前、カセットで聴きまくっていたが、LPでA面だった標題曲を聴くと今でも燃える。冷静に聴くとツッコミどころはあるが、それ等も含めて味がある。それと、B面の英語の曲が普通に良い出来。 #music
  2. 万有引力「vol.2 1983-1993」 初期の音源集だけあって、音は悪いがおどろおどろしさがたっぷりある。地の底から湧いてくるような、文字通りアングラな味がたっぷりある。「私たちは、悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのです。」ジェームス・ラング #music
  3. 万有引力「Vol.1 1994-2007」 劇団「万有引力」の劇伴、その一。最近の曲なので、録音も良いし、曲もまとまっていて歌も上手い。音もシーザーそのもの。しかし、暗さ・深さが足りない。充分良い曲ばかりだし、無い物ねだりなのはわかっているが。 #music
  4. Terry Riley「Music for The Gift」 現代音楽界4大ミニマリストの1人ライリーと、ジャズ界2大ヤク中の1人チェット・ベイカーのコラボ。チェットの音は、誰と演ってもやっぱり彼らしい音だ。表題曲以外は、結構ノイズっぽくて面白い。 #music
  5. Formula 3「Aeternum」 哀愁のボーカルと演奏のイタリアン・プログレ。この、フォルムラ・トレはPFMから分かれた3人組だけあって、演奏も上手いし美しい音だ。世間の評判では、次作が高評価なので聴いてみたい。 #music
  6. YAHOWA 13「2013」 2009年のライブとスタジオ録音のCD2枚組(DVD付き)。サイケデリックで、フリーキーな演奏が延々と続く宗教的法悦のライブ。昔と同じならリハ無し、朝3~6時の演奏なのか?70年代の音源もこのレベルなら聞いてみたい。 #music
  7. MOEBIUS & NEUMEIER「ZERO SET II」 名作「ZERO SET」の続編。基本は、変わらないぶっ飛び電子音。独特のノリも同じだが、一部の曲でスピード感が少し落ちたような気がしない事も無い。でも、やっぱり面白い。 #music
  8. THE RESIDENTS「COMMERCIAL ALBUM」 1分の曲が40曲並ぶRESIDENTSの名アルバム。モーガン・フィッシャーと似たアイデアだが、ほぼ同時代・同時に思いついたらしい。やはり、あの時代(1980前後)は面白い時代だったと再認識した。 #music
  9. 「Itarian Prog Bonus CD」 『イタリアン・プログ・ロック』のオマケCD。全く知らないレアなバンドのオンパレード。ここまでわからないと、いっそ清々しい。Edger Allan Poeとか、超レアで面白いバンドもいくつか有り。 #book #music
  10. TIERE DER NACHT「Hot Stuff」 ご存知GURU GURUのMANI NEUEIERと、ギタリスト兼画家のLUIGI ARCHETTIのグループ。フリーフォームっぽい演奏で好きなことを演っている。しかし、NEUEIERは、プロジェクト多いな。 #music
  11. MOEBIUS & RENZIEHAUSEN「ERSATZ」 画家のRENZIEHAUSENとのコラボ。相変わらずのストレンジな電子音楽だが、どちらがどの音を出しているかは不明。この画家の人は、MOEBIUSの近所に住んでいるそうだが作品も正体も分からない。 #music
  12. Half Japanese「Half Gentlemen/Not Beasts」 アナログ4枚組ボックスがCD2枚組で再発。ガレージっぽい演奏が延々続く。「頭の良いやつがわざとやっている」という感じ。でも、この手の音の中ではSwell Mapsと並んで好きだ。 #music
  13. Tangerine Dream「Stratosfear」 わかりやすいシンセミュージック。聴き易くなって、一般受けし始める過渡期の作品。日本語タイトル「浪漫」の、この作品までが馴染みのある曲だ。神秘性を失った、この後の作品は良くわからない。 #music
  14. Soft Machine「Land of Cockayne」 ストリングスが入っているせいか、まるでムードミュージックみたいな演奏。このバンドらしく無いような音に感じる。でも、よく聴くと曲は悪くないし、聴き流すのにはちょうど良い。 #music
  15. 非常階段「HMVインストアライブ」 HMV渋谷が有終の美を飾るライブ。観客の熱気が凄くて演奏の様子が見えなかったのと、PAの調子が悪くてあまり音が出てなかった。でも、この場所でやった事に意味がある。 #music http://tweetphoto.com/40453433
  16. 頭脳警察「時代はサーカスの像にのって」 寺山の詩と、頭脳警察の音はやっぱり良く似合う。パンタのルックスは流石に年取ったなと思うが、声はまだまだ若い。こんな歌詞が似合うのは、もうパンタだけだ。 #music
  17. John Cage「ORGAN2/ASPLP」"As slow as possible"という指示通り、ドイツの教会で2001年から639年かけて演奏されている曲の記録。オルガンがひたすら鳴っているだけでなく、意外にも音に変化がある。演奏終了、人類はどうなってる? #music
  18. Francis Picabia「LA NOURRICE AMERICAINE」 ピアノで、同じフレーズを速いのと遅いバージョンで20分位づつ、13分位、朗読が続くのが1曲の計3曲。流石はダダイストPicabia、容赦無い。 #music
  19. Demetrio Stratos「Le Milleuna」 もう一つ、声の実験。囁き声から始まって、ちょっと叫んでから再び囁きになって終る。ポップさはカケラも無いが、求道者的なところには惹かれるものがある。 #music
  20. Demetrio Stratos「Concerto all'Elfo」 アレアのボーカリストによる声の実験。ホーミーみたいなのやら、早口言葉みたいなのやらで声の可能性を探っている。アカペラなので、アレアみたいなのは期待しないように。 #music
  21. Henri Pousseur「8 Etudes Paraboliques 」 ブリブリの電子音が続く4枚組CD。最後の方は持続音になったりハーシュになったりするが、Pousseurにしては派手な音であることには変わり無い。純粋にノイズとして聴くことができる。 #music
  22. Cabalet Voltaire「Mix-Up」 やっぱり、ショボくて地味だ。30年近く前の作品だからではないだろう。昔好きだったNo Escapeとか面白い曲もあるのだが、メンバーにセンスがあまり無いような気がする。でも、何故か忘れられないグループだ。 #music
  23. Eduardo Polonio「Obras Electroacústicas 1969-1998」80年代にE.G.のレーベルからLPがリリースされてたスペインの電子音楽家。その作品群を5CDにまとめたもの。初期の作品の方が面白い。後期は現代音楽っぽい隙間の多い音。 #music
  24. Climax Blues Band「Sence of Direction」 ファンクっぽい演奏をする、渋いブルース基調のバンド。後発の「Stamp Album」は、昔からよく聴いていた。このアルバムは、さらに渋い曲ばかり。でも、聴いてると、なんかしみじみしてくる。 #music
  25. Henri Chopin「les portes ouvertes ouvertement」 CD-R付の本だが、仏語はサッパリ読めない。音の方は、何時ものChopinらしい変調された音声詩。でもちょっと音が小さい。 #music #book
  26. Triumvirat「Mediterranean Tales」 独逸のEL&Pと言われる、「三頭政治」グループ。The Niceっぽい所もあったり、クラシックをモチーフにしたりとか、本家ほどではないにしても結構聴かせる。 #music
  27. UNITのClusterは予想より新しくてハデな音だった。初めて聴いた若い人たちはどう感じたのか。60代、70代のお爺ちゃんたちがこれほどやれるのは励まされる。Borisも轟音で聴くと気持ちよかったし行った甲斐はあった。しかし、Clusterのバックの映像は何? #music
  28. Soft Machine「Bundles」昔、初めて買ったSoft Machineのアルバムなので懐かしい。紙ジャケで久し振りに再発されたので購入。ホールズワースのギターは思ったよりも目立ってないし、問題作と呼ばれるのが実は良くわからない。今日は一日中聴いていた。#music

展覧会

  1. 世田谷美術館「橋本平八と北園克衛展」 橋本の作品は初めてまともに鑑賞したが、彫刻がデフォルメなどに独特のセンスを感じさせて面白い。また、北園の8mmで撮ったフィルムが、彼の詩をそのまま映像にしたようで良かった。詩は文字だけでは無い。VOUが欲しくなった。 #exhibition
  2. Bunkamura ザ・ミュージアム「ブリューゲル版画の世界」 ヒエロニムス・ボス二世と言われていたブリューゲルと、その周辺の作家たち。良い状態の本物は、腺がとにかく美しい。いくら見ても飽きない。だけど、集中しすぎて疲れてしまった。 #exhibition
  3. 国立新美術館「マン・レイ展 知られざる創作の秘密」 未発表を含めて、あまり目にすることのない作品が中心。初めて見たカラー写真が新鮮で良かった。会場で上映してた「ひとで」で動いているキキが観れるが、やっぱり太めだ。 #exhibition

演劇

  1. 万有引力「阿呆船」 寺山修司作品の野外劇。天上に浮かぶ月。池の水、森の木々。久し振りに、この劇団の上演を観た。劇団員がすっかり若返ってしまって、昔のアングラっぽい、おどろおどろしい暗さは無くなっている。だが、元の脚本が素晴らしいので、やっぱり面白い。 #theater
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