世の中ではGUI(グラフィック・ユーザー・インターフェース)が全勢で、CUI (キャラクター・ユーザー・インターフェース)
は古くさくて使いにくいものだという考え方がはびこっているが、
それはある意味で間違っている。
これら2つの操作方法は時と場合によって使い分けるべきである。
ここでは二つの方法を比べてみて、どういう時にどちらを使うべきかという
ことを考えてみたい。
簡単なことを簡単に済ませたい時はGUIの方が楽である。
CGにおけるお絵書き、モデリングやアニメーションなどでもマウスを使った操作が
便利なことが多いのも事実である。
しかし、メニューですぐにはできないような複雑なことを実行しようと思えば CUI を使わないとできない。
また、CPUやメモリを大量に使う GUI は
レンダリングなどのように同じく大量の CPU 時間やメモリを使うプロセスを
同時に実行する時には邪魔になってしまう。
(後少しメモリが足りないためにレンダリングできないことはあり得ることである。)
プログラミングをしたい時も最近のグラフィカルな開発環境やアイコンなどを使う
プログラムレスの環境などがあるが、やはりメニュー一発で済ませられること以外は CUI が便利である。
また、案外重要な事柄として GUI はどんなに操作に慣れてきても、一定のレベル以上に操作スピードが上がらないという性質がある。
CUI は練習によってタイピングのスピードをあげる事ができるし、カスタマイズ・プログラミングなどで自由に環境を変えながら、
いくらでも操作のスピードアップを計ることができる。
(実際にはGUI でもショートカットキーなどを使うことによって操作のスピードアップを計ることはある程度できる。)
GUI | CUI | |
---|---|---|
Graphic User Interface | Charactor User Interface | |
操作方法 | グラフィカルな画面の中の アイコンやメニューなどをマウスなどによって操作することに よって操作を進める | キーボードからコマンドを打ち込むことによって操作する |
リソース(1) | 多量に必要 | それほど必要無い |
単純な操作 | 簡単 | 少し面倒 |
複雑な操作 | 難しい | 得意 |
覚え易さ | 簡単 | 最初は難しいが慣れると簡単 |
操作の記録 | 基本的にできない(2) | できる(ヒストリー) |
結論は以下のようになるだろう。
GUI ですぐにできることは GUI で行い、複雑な操作・リソースを必要とする時などは CUI を使う。
コンピュータ関係のプロとして仕事をする時には、必然的に複雑な操作をともなうので CUI の練習も必要になるということだ。