インターネットへの接続形態

接続形態の種類

インターネットへ接続するための形態は以下の通りだが、現在、個人に一番よく利用されているのはダイアルアップによる接続だろう。 しかし、近い将来には光ケーブルその他を利用した常時接続が一般的になってくるだろう。

ダイアルアップ接続

現在、個人でインターネットに接続する際、最もよく使用されているのがダイアルアップでの接続である。
この方法は通常の電話回線(アナログ、ISDN)を使用して、 必要なときだけインターネットに接続するものである。

端末型ダイヤルアップIP接続

1台のコンピュータから最も手軽にインターネットに接続する方法である。
ハードウェアとしてパソコンとモデム(ISDNではTA)を用意すれば良い。
接続のためのプロトコルとしてはPPPが良く使われている。

端末型ダイヤルアップIP接続の接続手順

  1. モデムによってプロバイダーに電話をかける。
  2. 通信可能になるとユーザー名とパスワードによって認証を行う。
  3. プロバイダー側からIPアドレスを知らせてくる。(PPPなどを使用)
  4. そのIPアドレスを使ってインターネットと通信を開始する。

これらの手順はソフトウェアの設定ができていれば自動的に行われるので ユーザーは気にする必要はない。 また、プロバイダーから知らされるIPアドレスはその時だけの一時的なものなので 接続の度に変わることがある。

ネットワーク型ダイヤルアップIP接続

複数のコンピュータを電話回線を通してインターネットに接続する方法である。 形式としては専用線と同じだが、常時接続するのではなく必要なときだけ 接続するところが異なる点である。
ネットワーク型の場合、以下の接続方法がある。

単方向
ユーザー側からプロバイダーへ接続する。
双方向
必要に応じてユーザー側からでも、プロバイダー側からでも接続する。

双方向での接続はほとんど専用線と同じ感覚で使用できるが、 プロバイダー側からの接続はユーザー側とは関係なく生じるので 電話料金が多額になる恐れがある。

端末型ダイヤルアップIP接続による複数マシンの接続

基本的に端末型ダイヤルアップIP接続では、一度に接続できるコンピュータは 1台だけだが、NAT(Network Address Translation)、IPマスカレードなどの機能を使用すると複数のコンピュータから同時にインターネットへアクセスできるようになる。

専用線接続

専用線接続とは LANとインターネットをデジタル回線で常時接続するものである。
IPアドレスは専用のものをプロバイダーなどから割り振られる。 (以前は接続する台数分のIPアドレスを割り振るのが普通だったが、 最近はゲートウェイやサーバーの台数分だけ割り振って、残りはプライベートアドレスにすることが多い)
専用線接続で接続すればインターネットのすべての機能を使うことができる。 その代わりに設定には専門知識が必要になるし、サーバなどが正常に動作しているかどうか 常に監視していなければならない。

専用線接続に必要なサーバなど

専用線で接続する際は 、最低でも以下の機能を持つコンピュータが必要になる。

ルータはパソコンなどでも利用できるが、専用の機器を使用することが多い。
また、以下のサーバも必要に応じて用意する。

接続料金

プロバイダ料金、電話回線料金ともに月額固定制が多い。
回線速度によって料金は高くなるが、月額数万円から百数十万円程度である。
NTTのOCNなどは32,000〜34,000円くらいで64kbps〜128kbps程度の速度で接続できる。
さらに、最近サービスが試験的に始まった定額IPサービスを利用すると月額10,000円程度で64kbpsの常時接続ができるようになる。 (実際はこれにプロバイダーへの料金が数千円くらいかかる)

その他の常時接続

CATVや無線系の接続では専用線のように常時接続することができるが、サーバなどをおいて情報発信をすることができないことが多いと思われる。 (DHCPでIPアドレスをもらう場合や、プライベートアドレスを割り振られる場合など)

UUCP

定期的にプロバイダーなどへ電話回線を通じて接続し、メールやNewsのデータを転送する接続方法である。 (接続と転送はコンピュータによって自動的に行われる)
UUCPは古くから行われているコンピュータ間の接続方法でインターネットにおいてはメールとNewsしか利用できないが、 それらのサービスしか利用しない場合は、安価な方法なので今でも利用価値がある。

UUCPの利点

UUCPの欠点

参考


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