vi の使い方 (文字列変換)
文字列変換の方法
vi である文字(列)を、別の文字(列)に変換(書き換え)したい時のコマンドは以下のものがある。
- c コマンド
- 文字列書き換え( コマンドモード )
- r コマンド
- 1文字のみ書き換え( コマンドモード )
- s コマンドを使う
- ファイルの一部または全体を書き換える( ex モード )
c コマンドを使う方法
コマンドモードで、文字列を書き換える時にはcコマンドを使用して以下のように実行する。
- (行数)cc
- 行数分書き換え
- c(範囲)
- 範囲の部分を書き換え
このコマンドを使用すると、テキストモードになるので、書き換えたら最後は Esc キーでテキストモードを終了すること。
このコマンドは文字列消去(x, dd, など)と書き込み(a, i, など)の2つのコマンドを同時にできるので、その分効率的である。
c コマンドの例
- 5cc
- カーソルのある行から5行分書き換える
- cw
- カーソルのある文字から一単語分(スペース、タブ、Enter、英数字以外の文字があるまで)書き換える
- cfa
- カーソルのある文字から文字 a があるところまで書き換える
- cG
- カーソルのある行からファイルの最後の行まで書き換える
r コマンド
このコマンドは、ある一文字だけを別の一文字に変換するために使用する。
使い方
変換したい文字の上にカーソルを移動して、 r を打ち込んだすぐ後に、変換する文字を打ち込む。
xコマンドの後、iコマンドで1文字打ち込んでからEscを打つのと同じだが、
このコマンドの方が効率的である。
s コマンドを使う方法
ex モードの s コマンドを使用する方法である。
ファイルの全体、または、ある行(のある文字)からある行(のある文字)までという、広い範囲の文字列を変換したい時に使用する。
ある(範囲)の(文字列1)を(文字列2)に変換するには
:(範囲)s/(文字列1)/(文字列2)/[g]
とういう形で使用する。
最後の g が無いと各行の最初に見つかった(文字列1)だけを変換する。
g がついていると見つかった全ての(文字列1)を変換する。
(範囲)の指定方法の詳しいことは以下の
文字列変換の範囲指定 ( s コマンド )
を参照のこと。
s コマンドの例
- :%s/tmp/test/
- ファイル全体の tmp を test に変換する。(ただし行中の最初に見つかった tmp だけ変換)
- :%s/tmp/test/g
- ファイル全体の tmp を test に変換する。(全部変換)
sコマンドは範囲指定をしていないとカーソルのある行だけ変換の範囲になる。
範囲指定の形式は以下のようになっている。
(範囲の始まり),[(範囲の終り)]
(範囲の終り)は省略できる。
その場合は(範囲の始まり)で指定した行だけが範囲になる。( % を除く)
(範囲の始まり)、(範囲の終り)には以下のものが使用できる。
- 行数
- 変換したい行の行番号
- マーク
- 'a , 'b , `a , `b など
- 特種記号
-
- . (ピリオド)
- カーソルのある行を示す。
- $ (ドルマーク)
- ファイルの最後の行を示す。
- % (パーセント)
- ファイル全体を表す。
範囲指定の主な方法は以下の通り。
- 行を一行指定する。
変換する行を何行目かで指定する。
例えば 15 とすれば15行目だけが変換の範囲になる。
(例) :15s/test/tmp/
- ある行からある行までを指定する。
例えば 20,30 とすれば20行目から30行目までが範囲になる。
また $ はファイルの最後の行という意味に使用できる。
( 30,$ で30行目から最後の行までを範囲にする)
(例) :20,30s/test/tmp/
- あるマークから、あるマークのところまでを指定する。
マーク a からマーク b までを範囲に指定するには 'a,'b とする。
(例) :'a,'bs/test/tmp/
- カーソルのある行から、あるマークのところまでを指定する。
マーク a までを範囲に指定するには .,'a とする。
(例) :.,'as/test/tmp/
- ファイル全体を範囲にする。
% を使う。
(例) :%s/test/tmp/
参考
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