シェルスクリプトの制御構造(while, foreach)

while

シェルでもC言語のようなwhile文が使用できる。
シェルで使用するwhile文の形式は次の通り。

while(条件)
    コマンド
end

C言語の { と } は無くて、そのかわり end が最期につく。
条件は if で紹介した条件と同じである。

whileの使用例

MAYAでレンダリングされた画像ファイル名を変換するシェルスクリプトを作ってみよう。
viで以下のシェルスクリプトをrename1.shという名前を作る。

set i = 1
while($i <= 3)
	mv persp_test.$i.iff kadai.$i.iff
	@ i ++
end

# ls
persp_test.1.iff persp_test.2.iff persp_test.3.iff rename1.sh
# csh rename1.sh
# ls
kadai.1.iff kadai.2.iff kadai.3.iff rename1.sh
#

foreach

シェルではC言語には無い、foreach というループが使用できる。
特定の名前のファイルなどに対してコマンドを実行する場合などに便利である。
foreachではリストの中の要素を一つづつ変数に代入してコマンドを実行する。
リストの部分にはファイル名、変数(配列)やコマンドの結果(コマンド置換)などが使用できる。

foreach 変数 ( リスト )
    コマンド
end

foreachの使用例

下の例ではMAYAのデータファイル(*.ma)を別の名前でコピーしている。

foreach f (*.ma)
	cp $f $f.old
end

# ls
cpold.sh kadai.ma test.ma tmp.ma
# csh cpold.sh
# ls
cpold.sh kadai.ma kadai.ma.old test.ma test.ma.old tmp.ma tmp.ma.old
#

上のforeachでは以下の様に処理が進む。

1. foreach f (*.ma)はforeach f (kadai.ma test.ma tmp.ma)と展開される。
2. foreachによってset f = kadai.maが実行される。
3. cp $f $f.oldによって cp kadai.ma kadai.ma.oldが実行される。
4. foreachによってset f = test.maが実行される。
5. cp $f $f.oldによって cp test.ma test.ma.oldが実行される。
6. foreachによってset f = tmp.maが実行される。
7. cp $f $f.oldによって cp tmp.ma tmp.ma.oldが実行される。

練習課題

• persp_test.iff.1 persp_test.iff.2 ... persp_test.iff.10 というファイルを persp_test.1.iff persp_test.2.iff ... persp_test.10.iff というファイル名に変換するシェルスクリプトを作ってみよう。

  # ls
  rename2.sh persp_test.iff.1 persp_test.iff.2 persp_test.iff.3 persp_test.iff.4 persp_test.iff.5
  persp_test.iff.6 persp_test.iff.7 persp_test.iff.8 persp_test.iff.9 persp_test.iff.10
  # csh rename2.sh
  # ls
  rename2.sh persp_test.1.iff persp_test.2.iff persp_test.3.iff persp_test.4.iff persp_test.5.iff
  persp_test.6.iff persp_test.7.iff persp_test.8.iff persp_test.9.iff persp_test.10.iff
  #
  

まとめ

• シェルで繰り返しコマンドを実行するためにはwhileを使う。
• あるリストの要素ごとにコマンドを実行するためにはforeachを使う。

参考

• Cシェル
• Cシェルの参考書
• 「続・たのしいUNIX」 p.102 ~ p.106