インターネットの概略

インターネットの特徴

インターネットはネットワークのネットワークである

それは、インターネットがLANを相互に接続した網目状の巨大なネットワークだということである。
知っているようにインターネットにアクセスできれば、地球の裏側の人とも国境を超えた情報交換が容易にできてしまうのだ。 特にコンピュータ関係の者にとって、インターネットはあらゆるソフトやハードの最新の情報がリアルタイムで入手できる情報の宝庫である。

インターネットには中心がない

インターネットには、パソコン通信のような、集中的に管理する機関は存在しない。
アドレスがぶつからないように管理しているところはあるが、 そこからユニークなアドレスさえもらえれば、 どこからどのように接続するかは自由である。 (もちろんそれなりの設備と技術は必要である)
どこかに接続できれば、接続したことを世界中に知らせる必要もない。 あとはコンピュータが勝手にデータのやりとりをやってくれる。
あるコンピュータから出されたデータはいろいろな場所のコンピュータを通って、 バケツリレー式に目的のコンピュータまで届く仕組みになっている。

個人が世界に向かって情報発信できる

パソコンとモデムさえあれば、プロバイダーと契約して自分のホームページを 持つことによって誰でも世界中に自己主張をすることができる。

LANとは

LAN(Local Area Network)とは、会社や学校などのいくつかの部屋や一つの建物単位で、 直接接続されたネットワークのことである。
普通は数台から数百台くらいまでのマシンが接続されている。
(実習室のコンピュータを相互に接続しているのがLANである)
インターネットのように大きな範囲で接続されたネットワークのことを WAN(Wide Area Network)と言うこともある。

インターネットの簡単な原理

インターネット上のデータはバケツリレー方式で送られてゆく。
インターネットにおいてデータを送る原理は、郵便(の小包)と似ている。
あるコンピュータから荷物(データ)を送る時には、 そのデータに送り先の住所(IPアドレス)をつけて小包(パケット)にして送りつける。 送られたデータは様々なコンピュータを通って目的のコンピュータまで送られる。
ただし、この場合の宛名(IPアドレス)はコンピュータにわかりやすいように 数字の並んだものになっているので、通常は人間にわかりやすいような違う形の宛名の書き方が使用される。 (ドメインネームメールアドレスURL)
これらの人間にわかりやすい宛名から、IPアドレスに変換するための仕組みがDNSと呼ばれる。

インターネットの歴史

インターネットはDOD(米国国防総省)のARPA(高等研究計画局)というところで、 ARPAnetという名前で生まれた。 開発の動機は、核攻撃を受けても大丈夫な分散型のネットワークを作ることだったといわれる。
その後、大学の間に研究用のネットワークとして広がってゆく。
日本でも84年にJUNET(Japan Unix NETwork)が開始されて インターネットへの接続が開始された。 最初はUUCP接続から始まったが、88年にWIDE(Widely Integrated Distribution Network)によってIP接続による実験が開始される。
最初は大学などの研究用ネットワークの性格が強かったが、 ネットワークが広がるにつれて商用としても使用されるようになってきた。
90年代に入ってMosaicなどのWWWのためのソフトウェアが出現したこと、 また、米国で発表された「情報スーパーハイウェイ計画」などによって 爆発的な広がりを見せるようになる。

簡単な年表

    1969
    ARPAnet 始まる
    1979
    ARPAnet をモデルに大学間の接続始まる
    1984
    JUNET(日本) 始まる
    1986
    NSFnet 始まる
    1988
    WIDE(日本) 始まる
    1991
    情報スーパーハイウェイ計画
    1993
    Mosaic 発表
    1994
    Netscape 発表

RFCとは

RFC(Request For Comments)とは、インターネット上のプロトコルや運営方法、提案、アイデアなどの技術情報を公開するための文書のことである。
RFCに強制力はないが、インターネットではRFCで決まったものが事実上の標準となる。

RFCの文書はRFCの後に番号をつけて表される。
例えば、RFC822という文書は822番のRFCで、電子メールについての規約が書かれている。
RFCは下記のIETFによって定められる。

IETF

IETF(The Internet Engineering Task Force)とはインターネットの標準化のためのボランティア団体である。
法人などの実態のある団体ではなくRFCなどを定める活動だけの存在である。
入会できるのは個人単位(法人は不可)で、メーリングリストに加入するか、ミーティングに参加するだけで誰でも入会できる。
IETFによって定められるインターネットの標準は会員からの提案を経て、討議された後、標準として発表される。 そして、これらの過程・結果はすべて公開されている。

参考


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