ディレクトリの操作方法

ディレクトリ操作のためのコマンド

mkdir

ディレクトリを作る
ディレクトリ名はファイルと同じように自由につけることができる。

• kadai1というディレクトリを作る。
  # mkdir kadai1

rmdir

ディレクトリを消す
ディレクトリを消す時にはディレクトリの中にあるファイル・ディレクトリをすべて消すか、他のディレクトリに移動しなければならない。

• kadai1というディレクトリを消去する。
  # rmdir kadai1

cd

カレントディレクトリの変更
カレントディレクトリを変更する時はこのコマンドの後にパス名をつける。
ここでは、とりあえず..が一つ上のディレクトリを表すことを知っておけば良い。

• カレントディレクトリをkadai1というディレクトリに変更する。
  # cd kadai1
• カレントディレクトリを一つ上のディレクトリに変更する。
  # cd ..
• カレントディレクトリを一つ上のディレクトリの下にあるkadai2に変更する。
  # cd ../kadai2
• カレントディレクトリをホームディレクトリへ変更する。
  # cd

pwd

現在のディレクトリを表示
# pwd
/CG/CG99/ad990000

mv

ファイルをディレクトリに移動

• ファイルdata1をディレクトリkadai1に移動。
  # mv data1 kadai1
• ファイルdata1を一つ上のディレクトリに移動。
  # mv data1 ..

cp

ファイルをディレクトリにコピー

• ファイルdata1をディレクトリkadai1にコピー。
  # cp data1 kadai1
• ファイルdata1を一つ上のディレクトリにコピー。
  # cp data1 ..

ディレクトリ操作の例

以下のコマンドは次のことを実行している。
途中のlsやpwdなどのコマンドは確認のために実行している。

1. ディレクトリdir1を作る。
2. カレントディレクトリをディレクトリdir1に変更する。
3. ディレクトリdir1の中でファイルdata1を作る。
4. カレントディレクトリを一つ上のディレクトリに変更する。
5. ディレクトリdir1を消去しようとする(が失敗)。
6. もう一度カレントディレクトリをディレクトリdir1に変更する。
7. ファイルdata1を一つ上のディレクトリに移動。
8. カレントディレクトリを一つ上のディレクトリに変更する。
9. ディレクトリdir1を消去する(今度は成功)。

# pwd
/CG/CG99/ad990000
# mkdir dir1
# cd dir1
# pwd
/CG/CG99/ad990000/dir1
# ls
# date > data1
# ls
data1
# cd ..
# pwd
/CG/CG99/ad990000
# ls dir1
data1
# rmdir dir1
rmdir: dir1: Directory not empty 
# cd dir1
# mv data1 ..
# ls
# cd ..
# rmdir dir1
# ls dir1
ls: dir1: No such file or directory 
#

練習課題1

1. 最初にホームディレクトリにdata1、data2というファイルを作っておく。
   ファイルの中身は何でも良い。
2. ホームディレクトリにkadai1というディレクトリを作る。
3. 同じくホームディレクトリにkadai2というディレクトリを作る。
4. ファイルdata1をkadai1に移動する。
5. ファイルdata2をkadai2に移動する。

練習課題2

1. カレントディレクトリをkadai1に変更する。
2. kadai1の中のファイルdata1をkadai2にコピーする。
   そのためにはdata1をまず、一つ上のディレクトリにコピーし、そこからkadai2に移動する。
3. kadai1の中のファイルを消去する。
4. カレントディレクトリをホームディレクトリに変更する。
5. kadai1を消去する。

練習課題の解答例

それぞれのコマンドを実行した時に自分がどこのディレクトリにいて、ディレクトリの構成がどうなっているかをよく考えながらコマンドを追ってみよう。

# ls     <- 最初data1、data2というファイルがある
data1 data2 
# mkdir kadai1     <- kadai1というディレクトリを作る
# ls
data1 data2 kadai1/ 
# mkdir kadai2     <- ディレクトリkadai2を作る
# ls
data1 data2 kadai1/ kadai2/ 
# mv data1 kadai1     <- kadai1にdata1を移動する
# ls
data2 kadai1/ kadai2/ 
# mv data2 kadai2     <- kadai2にdata2を移動する
# ls
kadai1/ kadai2/ 
# cd kadai1     <- kadai1に移動する
# ls
data1 
# cp data1 ..     <- data1を一つ上のディレクトリにコピー
# cd ..     <- 一つ上のディレクトリ( .. )に移動する
# mv data1 kadai2     <- data1をkadai2へ移動する
# cd kadai1     <- 今度はkadai1を消すためにkadai1に移動する
# ls
data1     <- このdata1をこのディレクトリから消さないとkadai1を消すことができない
# rm data1     <- ディレクトリを消すためにファイルを消去している
# ls     <- kadai1の中にファイルが無い状態になった
# cd ..     <- 一つ上のディレクトリ( .. )に移動する
# ls
kadai1/ kadai2/ 
# rmdir kadai1     <- kadai1を消す
# ls
kadai2/ 
# cd kadai2
# ls
data1 data2     <- さっきkadai1に移動したdata1がある
# 

参考

• 「たのしいUNIX」p.68 〜 p.71 p.74 〜 p.77 p.103 〜 p.104